懲罰の有無、結論出ず/仲間氏発言で市議会特別委
回答資料精査し次回判断へ
仲間賴信市議に対する処分要求に関する市議会の第5回特別委員会(嵩原弘委員長)が12日、市役所平良庁舎で開かれた。仲間氏と、同氏に処分要求を提出した西里芳明氏からそれぞれ提出された発言などの根拠となる回答文を基に審査が行われた。同日で懲罰の有無を決定しようとする嵩原委員長と、提出資料の精査を求め委員会の継続を要求する野党などが対立、しばらく平行線をたどったが、与党側が同意したため次回に判断することが決まった。一方、野党などが同委員会に仲間氏の出席を要望したが、与党の反対多数で否決された。
仲間氏は市議会一般質問で「議員の兼業禁止の規定」についての質問の中で、西里氏と同氏が取締役になっている会社名を名指しし、「多額の金が水増しされ、私腹を肥やしている」などと発言した。
このため西里氏が「侮辱を受けた」として、本会議に処分要求を提出した。
同委員会は、真栄城徳彦議長名で仲間氏に対し「一部議員が市当局と結託し、水増しして私腹を肥やしている事実の根拠となる確たる資料」を、西里氏には仲間議員の一般質問で侮辱を受けたと判断した経緯などをそれぞれ資料として提出するよう求めた。
西里氏は回答で「侮辱にあたると判断した経緯」として、「事実無根の不正行為を取り上げ、明解な証拠となる資料の提示もないまま、個人的な見解のみで不当発言を繰り返した行為は、不当な個人攻撃である」などとした。
一方、仲間氏は「公共工事の請負契約をしたのち、多額の変更契約がなされ、それが再三行われていて常態化している」と指摘。「多額の請負金額が常時変更により増額されている実態をみれば、一般市民が『水増し』により多額の金を受領しているとみることは当然」と回答した。
委員会では嵩原委員長が仲間氏からの一部資料を委員に事前に配布しなかったことや、同日で懲罰を科すか科さないかを挙手で決定しようとする態度に野党などが反発。亀濱玲子氏は「しっかりと精査、議論をするのが委員会の役割」、國仲昌二氏は「資料の中身を精査する必要がある」と述べ、結論を急ぐ嵩原委員長の考えに疑問を呈した。
公明の富永元順氏は「(仲間氏が提出した)資料は西里氏には関係のない事業を調べて、関連性があるかのごときに捉えている」と述べ、「日程が決まっている」と嵩原委員長同様に、早期の結論を強調した。
委員会の継続については、嵩原委員長が各委員に意見を求め、与党の同意を得た上で次回は20日に行うことを決定し終了した。