スマフツの魅力体感/みゃーく・ワークショップ
佐渡山、ケナンさんが講話/市文化協会主催
宮古島市文化協会主催の「みゃーく・ワークショップ(文化体験型講座)」の第2回目の講座が14日、腰原公民館で開催された。会場にはスマフツの魅力を体感しようと多くの市民が詰め掛け、んきゃーん塾主宰の佐渡山政子さんと宮古語研究者のセリック・ケナンさんの講話内容に聞き入った。
佐渡山さんは「ミャークフツかるた」と「うむっしみゃーくふつ」をテーマに講話した。
「ミャークフツかるた」では、宮古島に昔から伝わることわざを紹介。その中で「すでぃぐる(抜け殻) ばっ(忘)し がぁす(セミ)」については、セミは脱皮して生まれ変わるがその抜け殻のこと忘れる。人間も意外と受けた恩を忘れる場合があり、恩知らずを戒める意味であることを説明し、昔の島のことわざは今の時代でも十分に活用できることを紹介した。
また、ケナンさんは「宮古ふっつぅ言(あ)っジ見ゅーでぃ!宮古ふっつぅ書き見ゅーでぃ!」の演題で講話した。
ケナンさんは、宮古の言葉は音の体系が日本語とは大きく異なることもあり「書きにくい」といわれているが、その音を整理してみるとさほど書きにくくないことなどを紹介した。
例として、「犬」と「海」の発音については犬は「いん(in)」となり日本語「院」と同じ発音だが、「海」は「いン(im)」となり「忌む」に近いことから、犬の「いん」は「ん」で日本語通りの発音となり平仮名で表記し、「海」の「ン(m)」は日本語に無い音なのでカタカナで書くことなどが説明された。
講話後のグループワークでは、参加者たちによる宮古方言での自己紹介などが行われ、楽しみながら宮古方言の魅力を学んだ。
このワークショップは、「温故知新-島の自然と文化を味わおう!」をテーマに、宮古島の衣・食・住、言語の変遷を学び、先人たちの生き方や知恵を会得して現代に生かすことを目的にそれぞれのテーマに沿った講話や体験の機会の提供を目的に開催している。
講座は今回で2回目となり、次回は「風土に根ざした住まいを考える」(22日、狩俣集落センター)、第4回は「島野菜を食卓へ」(28日、腰原公民館)をテーマに行われる。