世界一への挑戦語る/豊見城あずささん
空手の形も披露/北中教育講演会
北中学校(宮国敏弘校長)で16日、「教育の日教育講演会」が開かれた。多良間島出身で空手世界選手権で優勝経験のある豊見城あずささんが講師を務め、「世界一への挑戦」と題し自身の経験を紹介するとともに、空手の形を披露した。
豊見城さんは高校で空手を始め、高校2年の時に全国大会を制覇。大学進学を機にいったん空手から離れるが、1997年に沖縄で空手の世界大会が開催されることをきっかけに競技を再開。同大会での日本代表メンバー入りはかなわなかったが、そこから世界一を目標に設定。2002年の世界空手道選手権大会では日本代表として出場し、団体形で準優勝。そして04年の世界選手権団体形で優勝を果たし、世界一の座をつかみ取った。
豊見城さんは、自身にとって空手とは自分に自信を与えてくれるものと語る。「自信を持って好きと言えることは苦にならない。そういうものを見付けてほしい」と呼び掛けた。
準優勝に終わった02年の世界選手権では、こぼれそうになった悔し涙をこらえ、04年大会で優勝を勝ち取り、表彰台でうれし涙を流すことができたと振り返る豊見城さん。「世界一に向かって歩んできた道には競技の勝敗だけでなく、人生の財産となる人との出会いや、たくさんの経験、貴重な学びがあった」との考えを示すとともに「皆さんが好きなものに出会い、挑戦し、そして世界へと羽ばたいて行くことを祈念している」と呼び掛けた。
豊見城さんは講演の途中、空手の形を披露。突きを繰り出すたびに空気を引き裂くよな音が響くと、その迫力に生徒からどよめきが起きた。
講演会には北中生徒のほか、北小と東小の児童も参加した。講演後、生徒、児童を代表して北中2年の長崎真季さんが「講話を聞いて、私たちの今後の学校生活に生かしたいと思うことがたくさんあった。豊見城さんの講話を聞くことができ良かった」と語った。