市の小学学力、全国水準に/「オール宮古で推進」確認
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「宮古島市教育の日」の15日、マティダ市民劇場で「宮古島市の教育を語る市民大会」(主催・市教育委員会、共催・市、宮古教育事務所)が開かれた。昨年4月に行われた全国学力・学習状況調査結果で、市の小学生の学力が全国水準に達していることが明らかにされた。参加者らは、スローガン「オール宮古で教育推
進」に取り組んでいくことを再確認した。基調講演、公開フリートーク「夢実現」など趣向を凝らしたイベントが併催され、将来の教育や夢を展望した。
教育の充実と発展を図ることを目的に、毎年2月の第3日曜日が「教育の日」と制定されている。市民が子供たちに対する教育について考え、語り、行動する契機の日とされる。
東小学校マーチングバンドによる「ブラジル」「君の瞳に恋してる」の演奏で幕開けした。
主催者を代表して宮國博教育長は「五つの課題である『学力向上の取り組み』『教育研究所の充実』『子育て支援の充実』『教育関連施設の整理と機能の充実』『学校規模適正化』に向け取り組んでいく」と決意を新たにし、学校現場で学力向上の取り組んでいる効果を評価した。
下地敏彦市長は「私は、次代を担う子供たちの健全な育成に向けた取り組みが、宮古島市の将来を大きく左右するものと考えている。昨年4月に実施された全国学力・学習状況調査において、宮古島市の小学生の学力は、全国水準に達し、大躍進を遂げたことは素晴らしい快挙。子供たちは『やれば出来る』ということを見事に証明してくれた」とたたえ、さらなる学力向上に期待を込めた。
次いで宮古教育事務所の田場秀樹所長が「人材を以て資源となす」という言葉を強調し、今後とも家庭・学校・地域が一体となって取り組んでいくことに期待を寄せた。
宮古島出身で「ライオンの子ホールディングス社長の末広尚希さんが「島育ちの教育論~だから自分をあきらめるな~」と題して基調講演した。この中で、三つのこころとして「愛するこころ」「あきらめないこころ」「感謝するこころ」の大切さを取り上げた。
また「宮古の人頭税は『あきらめないこころ』の運動から廃止された」と先人の強い心を強調した。
公開フリートークでは、「夢実現」をテーマに宮古出身の大学生4人と地元の高校生5人がパネリストで参加した。末広さんがコーディネーターを務めた。
伊良部高校3年の浦崎凛さんは「伊良部は人口が減少し、子供の人口も少ない。将来はお世話になった人に恩返ししたい。そのために看護大学を目指して勉強しており、看護師と保健師の資格を取って伊良部島に帰りたい」と夢を語った。