岸壁の早期整備など柱/「歓迎ムード」促進も
クルーズ客船誘致で方針/連絡協で承認
第1回宮古島クルーズ客船誘致連絡協議会(会長・下地敏彦市長)が26日、平良港マリンターミナルビルで開かれ、岸壁の早期整備や「歓迎ムード」の機運の促進などハード、ソフト面での誘致強化に向けた方針案が承認された。下地市長は「主体となる各組織の中で、具体論を論議して協議会に上げてほしい」と述べ、官民一体となった誘致活動に積極的に取り組んでいく考えを示した。
協議会ではまず、クルーズ客船誘致強化に向け、これまで開かれてきた勉強会及び幹事会における内容のまとめが報告された。
引き続き、同協議会幹事会(幹事長・下地信男市観光商工局長)から今後の対応方針案が提案された。
方針は①クルーズ客船対応岸壁の早期整備など港湾施設の受け入れ態勢の強化②乗船客及び船会社のニーズを踏まえた、宮古島の魅力ある観光メニューの検討③クルーズ客船に対する市民一体となった「歓迎ムード」の醸成に向けた施策の検討-の三つが柱。
目標の達成に向け市や県、観光協会、商工会議所、青年会議所、バス・タクシー事業所などの組織が主体及び支援しながら取り組む。
このうち①については、第1段階として現在整備を進めている「漲水地区複合一貫輸送ターミナル(延長250㍍)の早期供用を図る。当面は5万㌧クラスまで供用可能な下崎地区を念頭に、船会社のニーズを十分に把握しながら誘致を支援する。
第2段階では、漲水地区において、港湾計画で位置づけられているクルーズ客船7万㌧クラス対応施設の残り延長190㍍の事業化に向けた取り組みを強化する。
第3段階では、クルーズ客船の大型化の動向を見極めつつ、中長期的な視点に立ち、港湾計画を検討する。
下地幹事長は「過去には結構、クルーズ船は寄港していた。受け入れられるのに、なぜ段々と減っていったのか。それは、地元からのアプローチが弱かったことや、誘致について船会社との話し合いが積極的になされていなかった」などと述べ、今回の提案を協議会で検討してほしいと呼び掛けた。
参加者からは、「歓迎ムード」を促進するには民間企業の取り組みが必要だとし「西里通りの歩行者天国など、商店街活性化と結び付けたメニューづくりが必要」、「方針内容は国内、国外を含めた戦略になっている。先進地からの聞き取り調査などを踏まえ、ある程度国籍を絞り込んだ戦略が必要ではないか」などと提案した。
この日承認された三つの対応方針は、同協議会で取り組み状況を随時確認するなど、進ちょく管理を継続して実施する予定。