「議員資格は有する」/西里氏議員資格特別委
与党の強行採決で決着/請負率の明示なきまま判断
西里芳明市議の議員資格を審査する第8回資格審査特別委員会(垣花健志委員長)が27日、市役所平良庁舎で行われた。早期の決着を目指して挙手による採決を強く求める与党に対して、慎重審議を求める野党らとの意見が衝突。結局、「議論はし尽くされた」とする与党が強行採決に持ち込み、西里氏の議員資格については「有する」と判断となった。このやり方に野党議員は反発した。今回の決定は、来月2日に開会する市議会3月定例会で委員長による報告が行われ、質疑と討論を経て採決が行われて最終的な判断が下される。
これまで、与党は判断基準として「最高裁の判例で当該自治体との請負量が全体の50%以上を占める場合は法に該当する」との主張を固持し続けてきた。
この日の委員会でも「業務量で判断する」と主張する与党側は、あくまでも判断基準は50%であるとして、挙手による採決でこの基準を決定。その上で西里氏が役員を務めていた建設会社はそれを下回っていたとの主張で強行採決を図り、5対4で「議員資格は有する」との判断となった。
算定基準も合理性が無く、西里氏の議員としての「有り様」も含め議論されていないとして野党議員らは、このやり方に強く反発した。
今回の採決で与党側は、「この建設会社が年間で50%を超えてはいない」との主張だったが、実際に直近の決算で何パーセントの請負実績があったのかを委員会内では確認しないままでの採決となった。
野党側は、西里氏が取締役を務める建設会社において常勤でなければならないとされている経営業務の管理責任者でありながら議員活動を行っていたことや市議選で選管に提出した候補者届の職業欄に「会社役員」ではなく「会社員」と記していたこと、市議会の経済工務委員会の委員長であったことなども含め、本人を委員会に招致して事情を聴取することも求めたが与党側は受け入れなかった。