浮き桟橋 4月に供用開始へ/伊良部島-下地島間
入り江に初設置/ダイビング船増に対応
県宮古土木事務所が伊良部島と下地島間の入り江一角で進めている長山港渡口地区港湾改修事業に伴う浮き桟橋設置工事は今月中に完成し、4月から本格的に供用開始する予定。既に同工事による浚渫工事は完了しており、全体事業費は約2億7500万円。入り江での浮き桟橋は初めての設置となり、今後ダイビング船への利用に大きく貢献するものと期待されている。
今回設置した浮き桟橋は、岸壁外側に鋼管くいを4本打ち込んで固定し、その内側の海面に箱状の浮体を浮かべ、陸域と渡り橋を連結した係留施設。耐久性の強い材料が使用され、長さ約20㍍、幅約12㍍。
浮き桟橋は潮位の干満に合わせて上下に動く。このため、常に海面から一定の高さが保たれる。
県では、伊良部島・下地島周辺は、宮古島を代表するダイビングポイント密集地帯と位置付け。伊良部大橋開通後、伊良部への交通アクセス性が向上することから、静穏性に優れる長山港の渡口地区では係留する船舶が大幅に増加すると予想している。
浮き桟橋は、物揚場と船との段差を小さくし、ダイビングボンベの上げ下げや、利用客の乗降などの利便性向上を目的に設置した。
伊良部・下地島マリンレジャー組合(陣内義浩代表、会員16人)の会員であるマリンズプロ宮古代表の冨谷剛さん(40)は、伊良部で会社を経営して15年。「浮き桟橋が供用開始された場合は、ダイビング船から乗り降りするお客さんの安全がこれまで以上に確保される。浮き桟橋設置は、インターネットを使って全国に向け発信した」と意気込む。
その上で「ダイビングのオンシーズンは5月から。大橋開通の影響でゴールデンウイークからお客さんが増えると思う」と大橋効果に期待を寄せている。