乗瀬橋 架け替え工事着工/伊良部-下地島
県、17年度完成へ/延長117㍍、事業費11億円
県宮古土木事務所はこのほど、伊良部島と下地島間に架かっていた乗瀬(のりせ)橋を新たに架け替える橋梁整備工事に本格的に着工した。入江をまたぐ橋は長さ117㍍、幅10・5㍍、2車線、片側歩道幅2・5㍍で2017年度に完成する予定。橋台2基、橋脚4基。概算事業費は約11億4700万円(国9割、県1割負担)。伊良部住民らは、一周道路とつなぐ橋は産業・文化の振興に大きく寄与するとして早期開通に期待を寄せている。
旧乗瀬橋は1976(昭和51)年に完成し、当時の伊良部町に管理移管した。2005年10月の市町村合併で宮古島市に管理移管が引き継がれた。しかし、老朽化が著しく進んでいることから13年1月に取り壊された。
同事業は、今年1月に供用された伊良部大橋の終点である長山の浜から下地島空港に至る長さ7700㍍の道路整備の一部区間とされる。道路の正式名称は平良下地島空港線で県道25号線。
県は乗瀬橋は、大橋供用後の伊良部島西海岸における道路機能の強化が図られ、主要観光施設へのアクセス向上と、既存集落への通過交通の分離による安全・安心な沿道環境の確保が期待されると分析している。
地元では乗瀬橋は「ぬーしばし」と呼ばれている。東側には住民が崇拝している乗瀬御嶽と観光名所の渡口の浜がある。
佐和田の浜と渡口の浜へ延びる入江の全長は3100㍍。伊良部島と下地島間に掛けられている既存の橋は5橋。佐和田の浜側から▽なかよね橋▽たいこ橋▽国仲橋▽仲地橋▽伊良部橋ーとなっている。国仲橋が県道で、残りの橋は市道。