西里氏資格問題 本会議で「有する」の判断/市議会本会議
野党ら退席で採決/「根拠ない」と異論噴出
開会中の宮古島市議会(真栄城徳彦議長)3月定例会は11日、本会議が行われた。二つの特別委員会で決定した西里芳明氏の「議員資格」と仲間賴信氏の「懲罰」について委員長報告と採決が行われた。仲間氏の処分については与党の賛成多数で「戒告」処分が決定。西里氏については議論が紛糾した。長時間におよんだ質疑で与党に反発する議員が退場。与党のみで採決が行われた結果、「議員資格は有する」と決定した。
西里氏の議員資格特別委員会の報告を行った垣花健志委員長には、野党ほか21世紀新風会、宮古会、無会派の國仲昌二、上里樹の両氏から「根拠なき判断」「数の横暴だ」「議論は尽くされていない」など委員会のあり方を強く非難する声が上がり、判断の根拠となる資料の請求が何度も求められた。
これに対して垣花委員長は「すでに委員会で決定したことである」との答弁を繰り返した。
結局、垣花委員長と追求する議員側との意見はかみ合わず、議論は平行線のまま長時間に及んだ。
垣花委員長の委員会報告では、「審査内容」についての記述で、西里氏から真栄城議長あてに資料が提出された。その内容は、西里氏が当該建設会社の取締役を示すものだったとするわずか3行の記述しかなったことも問題視された。
さらに報告書では、委員会の判断基準とした年度決算に占める宮古島市からの請負量について「50%を占めていない」としたにもかかわらず、当該建設会社が実際に請け負った実績が数字として示されず「50%には達していない」との主張のみで判断されたことも指摘された。
本会議での質疑は平行線のまま進み、採決前には21世紀新風会の新里聡氏から「委員長報告を取り下げて再付託を求める」とする緊急動議が出されたが、賛成少数で否決された。
採決では、21世紀新風会や野党などが「審議が尽くされていない」として議場から退場。議場に残った与党14人による採決が行われ「西里氏の議員資格は有しない」について賛成の挙手を求められ、挙手なしとなった。
本会議での判断について西里氏は「私のことで議会を混乱させてしまい本当に市民の皆さん、市議会の皆さんに迷惑を掛けたと思う。心からおわびしたい」と語った。
垣花委員長は報告書に特別委の判断を裏付ける根拠となる数字が示されなかったことについて、「これは委員の判断でやったことなので私がどうこうは言えない」と述べた。