11/22
2024
Fri
旧暦:10月21日 赤口 己 
社会・全般
2015年3月14日(土)9:00

副反応、支援拡充を/子宮頸がんワクチン

市内でも複数の報告例/支える会が議会に陳情

 全国で副反応が報告されている子宮頸がん予防ワクチン接種で、宮古島市内の副反応被害者を支える会がこのほど、市議会に対して支援体制の拡充を求める陳情を行った。要請の趣旨は医療機関の受診にかかる必要経費の助成やワクチンを接種した市民全員への実態調査、島内外の医療機関の連携強化など。この陳情は16日の市議会文教社会委員会で審査される。支える会によると、市内での副反応報告例は2件ある。

 「ヒトパピローマウイルスワクチン」(子宮頸がん予防ワクチン)接種は、国の緊急促進事業として2010年に公費負担でスタートした。これを受けて各市町村はワクチン接種を市民に勧奨し、接種費の全額を負担して促進を図った。

 13年3月には予防法が改訂され、同年4月から子宮頸がんワクチンは定期接種となる。しかし、このころから全国で接種後の健康被害報告が相次いだ。このため厚労省は同年6月に積極勧奨を取りやめ、市も同様の対応を取っている。

 ワクチン接種に伴う副反応が疑われる症状はさまざまで、頭痛、全身の倦怠感や疼痛、歩行障害、けいれんなど。宮古島市でも頭痛や吐き気、過呼吸、動悸や脈の異常、睡眠障害等を訴える人がいる。

 宮古島の支える会は、このような症状に苦しむ被害者を支援するために今回の陳情を行った。「次々に現れる症状は、診断や治療が難しいことから本人も家族も苦しんでいる」と窮状を訴え。沖縄本島の病院への通院や本土の専門医にかかる際の経費は「経済的にも精神的にも負担」とし、支援の拡充を促している。

 具体的には▽医療経費に関する自治体の助成▽子宮頸がんワクチンを接種した全員への実態調査▽相談窓口の設置▽製薬会社にワクチンの成分公表、治療方法の確立を求める働き掛け▽沖縄本島、本土専門医との医療連携システムの確立-などを要望。これを網羅した意見書を関係機関に提出するよう求めている。

 副反応に関する市の窓口は健康増進課内に設けられている。同課は引き続き副反応に関する情報の収集を図り、支援体制の整備に向けて検討を進める。

 市によると、子宮頸がん予防のワクチンを公費で接種できる対象年齢は中学1年(13歳相当)から高校1年(16歳相当)の女性。積極勧奨は行っていない。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

2024年11月14日(木)9:00
9:00

牧山公園活用へ要望集約/市観光商工課

構想策定へ整備方針説明/地域住民との意見交換会   市観光商工課(砂川晃徳課長)は12日、伊良部牧山公園活用基本構想の策定に向けた伊良部地域住民との意見交換会を伊良部球場会議室で行った。事務局が展望台や周辺整備など市観光推進協議会の議論を基にまとめた…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!