今年の開催は中止/ロックフェス
実行委 観客の輸送能力低下理由に
ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル実行委員会(野津芳仁委員長)は24日、市内のホテルで会見を開き、6月20日に開催を予定していた11回目となる同フェスを休止すると発表した。
同実行委の野津委員長は、休止の理由について伊良部大橋開通により観光客が大幅に増加してる中、一部航空会社の那覇-宮古路線廃止などで観客の輸送能力が低下することなどを理由に挙げた。
野津委員長は「この二つの要因は開催に向けて致命的であり、さらに厳しい予算運営の中での開催は困難な状況となった。今年は苦渋の決断となったが、来年は必ず開催したいと思う。そのためには資金面を含めて地元の協力を呼び掛けていきたい。また、来年の開催に向けてはいろいろなことを見直しながら多くの人に喜んでもらえる効率的で効果的なイベントにしたい」と述べた。
同実行委では、11月に予定している宮古の産業まつりの中で、イベントを計画しており現在、調整中。
10周年を迎えた昨年の同イベントは、県出身バンドのモンゴル800をはじめ、ケツメイシ、ドラゴン・アッシュ、ザ・クロマニヨンズ、湘南乃風、細美武士ら人気アーティストが多数出演した。
来場者総数は6469人で、内訳は県外からが2423人、県内島外は890人、島内3156人だった。イベント本番だけでなく、前夜祭、当夜祭、後夜祭も合わせたイベント全体の延べ来場者数は9769人だった。
同イベントの経済効果について、りゅうぎん総合研究所では宿泊費や飲食費、交通費などの直接効果は2億2100万円、直接効果を受ける産業へ原料やサービスなどを提供する産業に波及する一次間接波及効果を1億600万円、さらに直接、一次間接波及効果が各産業へ及ぼす二次間接波及効果は6000万円と試算し、合計経済効果額は3億8600万円となった。昨年のイベントの経済効果は過去最高値を記録した。