宮原小、58年の歴史に幕/きょう閉校
羽美、楠生さんが門出/最後の卒業生を祝福
「宮原小卒業生の誇りを胸に旅立ちます」-。2015年度から鏡原小学校と統合する宮原小学校(国仲克紀校長)で27日、最後の卒業式が行われた。卒業したのは木曽羽美(うみ)さんと豊見山楠生(なお)さん。2人は閉校の寂しさをかみしめながら夢の実現を誓って母校を巣立った。28日には閉校式が行われる。
1957年に開校して以来、木曽さんは1189人目、豊見山さんは1190人目の卒業生となる。
式には、父母のほか地域住民ら関係者多数が出席して2人の門出を祝福。併せて中学校生活でのさらなる活躍に期待を込めた。
国仲校長は式辞で「2人は素直で優しく、後輩の面倒見が良かった。まじめで粘り強く、頑張る姿には感動した」と卒業生の人柄をたたえ、「これからも自分の未来に向かって、自分磨きを続けてほしい」と力強いエールを送った。
市教育委員の佐和田貴美子さんが告辞を行い、PTAの豊見山春美会長、保護者代表の木曽健二さんがそれぞれあいさつした。
木曽さんは「残念ながら統合するが、宮原小で学んだことを忘れずに、宮原の精神を持って、伸びやかに成長していくものと思っている」と卒業生の一層の成長に期待を込めた。
在校生が「58年の歴史と誇りを胸に、強く、大きく羽ばたいてください」と激励すると、木曽さん、豊見山さんがそれぞれ小学校生活最後の決意を述べた。
木曽さんは、動物園の飼育員になるという明確な夢を語った。6年間で「あきらめない心の大切さを教えられた」と話し、「立派な中学生になって、小さなことを一つ一つ積み上げながら夢に近づきたい」と充実の表情で締めくくった
豊見山さんの夢は保育士になること。「子どもの面倒を見て、その笑顔を見るのが大好きです。どんなときも笑顔を絶やさない保育士になりたい」と話した。
式後は在校生や父母、学校職員が花道をつくって卒業生の門出を祝った。木曽さんと豊見山さんは紙吹雪が舞う花道を抜け、宮原小卒業生の誇りを胸に笑顔で学びやを後にした。