上限93~95%に改正/最低制限価格
工事品質確保で宮古島市
下地敏彦市長は3月31日の会見で、市が発注する公共工事最低制限価格の上限を引き上げると発表した。予定価格が500万円以上の請負の場合、建築、電気、管工事の上限は95%に、これ以外の土木や舗装などは93%とする。下限70%に変更はない。1日以降に公告、指名通知を行う入札から適用する。優良建設工事表彰の規程を設けたことも同時に発表した。
最低制限価格の上限引き上げについては、県建設業協会宮古支部が今年1月に要請。この段階で下地市長は前向きに検討を進める意向を示していた。
引き上げの理由について市は「将来にわたる公共工事の品質確保と中長期的な担い手の確保、ダンピング対策等のさらなる充実を図るため」としている。
下地市長は「企業を取り巻く環境というのが急激に変わってきている」と現状を指摘。「現場の技術労働者の賃金の低下や若手職員の育成、若者の県外流出を防ぐということも考えなければならない。さらに公共工事の品質を確保するということを考えた場合、最低制限価格は上げた方が良いと判断した」と述べた。
この日の会見では優良建設工事表彰規程を制定したことも発表。建設業者の技術向上や、適正な施工の確保を目的とする。
宮古島市内に事業所を有する事業者が対象。建設工事の請負金額が500万円以上で、市の評定点が80点以上になった場合、表彰年度の前年度に完成したものを対象に表彰する。