保育士資格、受験機会が倍に/10月に地域限定保育士試験
市が受講費を負担/宮古島で試験対策講座開講
下地敏彦市長は10日、市平良庁舎で会見を開き、保育士確保に関する、市の取り組みを発表した。厚生労働省が保育士不足の解消に向け「地域限定保育士」を新設することを受け、全国一斉に行われる「保育士試験」に加え、県が「地域限定保育士試験」を10月ごろに実施する。市は保育士試験対策集中講座を宮古島で開催、受講費は市が負担する(教材費は自己負担)。保育士資格取得を志す、受験資格を持つ人たちの多くの応募を呼び掛けている。
県が実施する2回目の試験合格者は、3年間県内のみで通用する資格が付与される。3年経過後は保育士として地域を限定せずに働くことができる。
下地市長は「現在資格がなく、保育施設などで補助員として働いている人にも良い機会なので、資格取得に挑戦してほしい。これまで年1回だった保育士試験が2回となり、資格取得を目指す人に2倍のチャンスがある。ぜひ活用してほしい」と呼び掛けている。
市福祉部の譜久村基嗣部長は「宮古島も保育士確保の必要が急務であることから、宮古島で受講し、資格を取得した人は、宮古島で仕事をしてほしい」と述べた。
2015年度の全国一斉保育士試験は8月8、9日に実施されるが、地域限定保育士試験は、10月ごろに県内で行われる予定。試験会場は沖縄本島。
集中講座はNPO法人沖縄県学童・保育支援センターが開講する。8月の全国一斉の試験に向け、講座は6月に4回、7月に4回開かれる。また、10月に予定されている地域限定保育士試験に向け、9月に4回、10月に4回の講座を予定している。
講座内容は▽保育原理▽保育の心理学▽社会福祉▽子どもの保健▽子どもの食と栄養▽教育原理▽社会的養護▽児童家庭福祉▽保育実習理論▽総合試験対策-の科目からなる。
この地域限定保育士試験と講座は地元の認可外保育施設等で働きながら資格取得を目指す受験者や、経済的要因などで養成校(専門学校、短大)に通えず、単独で資格取得を目指す受験生などを支援するとともに、地元に定着する保育士の確保などを目的としている。
問い合わせは市児童家庭課保育係(電話0980・73・1966)まで。