「目指せ!生産量38万㌧」/さとうきびの日イベント
緑肥のヒマワリを播種/関係者が早期達成誓う
4月の第4日曜日は「さとうきびの日」-。宮古地区農業振興会は23日、関連セレモニーとして城辺地区吉野のサトウキビ畑で緑肥になるロシアヒマワリの種まきを行い、目標に掲げている地区全体生産量38万㌧の早期必達を誓い合った。
「さとうきびの日」は生産振興が狙い。県内全域で増産キャンペーンが実施されており、県全体生産量の約4割を占める宮古地区でも毎年行われている。
開会セレモニーで、宮古地区農業振興会長の下地敏彦市長(代読)は、早期操業に向けた種苗対策の取り組み強化などを訴えた上で「今年から実施されるセーフティーネット基金等、各種補助事業を有効に活用し、農家や関係者がそれぞれの分野で早急かつ的確な取り組みを行うことで一層の増産体制が図られる。生産目標38万㌧の早期必達を願っている」と述べた。
宮古農林水産振興センターの安里和政所長は「サトウキビをめぐる情勢は自然災害や生産農家の高齢化、TPPなどが気になるところであるが、宮古地域の生産目標である38万㌧の達成に向けて頑張ってほしい。県としては栽培技術の指導や作業機械の計画的な導入などを関係機関と連携して推進していきたい」とあいさつした。
この後、生産者を代表して城辺地区さとうきび生産組合の照屋秀雄組合長が増産宣言を行い、「TPPについては日米間で早期妥結を目指す動きが強まっているが、重要5品目が死守できなければ島の経済を支える産業が無くなる」と危機感を募らせた。
サトウキビ増産に向けては「生産農家が緑肥を栽培し、雑草を抑制することは必ず増収につながる。十分な肥培管理を行い『さとうきびは宮古の宝』を合言葉に生産目標の38万㌧早期必達に向け共に頑張ろう」と訴えた。
セレモニーの後、参加した30人が横一列に並んで約30㌃の圃場の隅々までロシアヒマワリの種をまいてサトウキビの増産を決意した。
宮古地域の2014年産サトウキビは、台風の襲来や干ばつに見舞われたものの増産緊急対策事業を利用して散水作業を行い生産量は32万2000㌧となった。
前年度よりも約4200㌧減少したものの平均糖度は15・4度と高品質に支えられ生産量を質で補う実績となった。