「考古学が面白い」
宮古人のルーツを探る特別編/市総合博物館で開幕
市総合博物館(長濱修館長)で1日、宮古人のルーツを探る特別編|沖縄考古学会宮古島大会関連展示「いま、宮古の考古学が面白い~無土器期からグスク時代への移り変わり」(主催・市教育委員会、沖縄考古学会)が開幕した。古い時代区分を知る上で貴重な資料が展示されている。17日まで。
宮古の無土器時代は従来約2900~1900年前とされていた。しかし最近の発掘調査された城辺の友利元島(もとじま)遺跡出土の貝斧(かいふ)から約2900~1200年前の時代とされる。グスク時代は約900~400年前とされる。約1200年と約900年の間には約300年の空白があり、まだ解明されていない。
宮古人のルーツを探る上での大きな文化的画期が訪れた時期として、今から約2900年前と、約900年前の二つの時期が考えられている。約2900年前には、シャコガイの斧を用いた人々が宮古諸島に住み、約900年前になると、陶磁器などを携えた九州・沖縄本島からの人の流れが宮古諸島に及んできたとされる。
会場では、11世紀後半~13世紀にかけての遺物として徳之島産「カムィヤキ」、中国福建省産「白磁玉縁碗(はくじたまぶちわん)」、長崎産「滑石製石鍋(かっせきせいいしなべ)」も展示されている。三つは通称「3点セット」とされ、グスク時代史をひも解く上で重要な資料とされる。
今回の展示で注目されるもう一つは、宮古島では最も古い穀物とされるオオムギ、コムギなどが写真で紹介されている。年代測定の結果、13世紀後半~14世紀のものであることが分かった。
開館時間は、午前9時~午後4時半まで。17日までの休館日は4日(月曜日)、6日(水曜日)、11日(月曜日)の3日間。
問い合わせは、同博物館(電話0980・73・0567)へ。