陸自配備で危機感/みやこ九条の会
市民20人が候補地視察
宮古島への陸上自衛隊警備部隊配備計画で、みやこ九条の会が主催する配備候補地の視察が行われた。市民ら約20人が参加し、日本共産党宮古郡委員会の説明を受けながら陸自配備への危機感を募らせ、「宮古島に基地はいらない」との認識を共有した。
防衛省は今月11日、陸自配備の候補地として、「大福牧場」とゴルフ場の千代田カントリークラブの2カ所を市側に伝えている。
これを受けみやこ九条の会が今回の視察を企画。約20人の市民と、赤嶺政賢衆院議員や上里樹市議、亀濱玲子市議らが参加した。
一行は千代田カントリークラブを皮切りに「大福牧場」などを視察した。赤嶺衆院議員が入手した資料を基に、共産党宮古郡委員会が独自で分析した結果を上里市議が報告。隊庁舎や訓練場、火薬庫など想定される配備場所を説明した。
視察参加者は、質問をしたり、メモを取るなどして計画の全体像を把握し、国の陸自配備の動きに強い危機感を募らせていた。
視察前、みやこ九条の会の仲宗根將二共同代表があいさつし、「日本は今、残念ながら戦争をしたがっている動きをしているとしか見えない」と指摘。「その出撃の基地とも言える場所に私たちの宮古島が選ばれている」と話した。
その上で「宮古島を戦争の拠点にさせない。米軍基地を撤去させる目標とともに頑張りたい。まずは足元を見つめ、平和な島を守り続けたい」と訴えた。
赤嶺衆院議員は「いよいよ国会で戦争立法の審議が始まる。きょうの調査の結果を整理して国会に持ち込みたい」と述べた。
防衛省が計画している陸自配備は、隊員規模が700~800人。地対空、地対艦ミサイル部隊の配備も予定している。