「正しい知識で支援を」/認知症サポーター養成講座
適切な接し方紹介/大塚圭貴さん講話
市高齢者支援課の2015年度「認知症サポーター養成講座」が22日、市役所平良庁舎で行われた。会場には市の担当者や市民が訪れ、講座内容に聞き入った。講座では、市の認知症地域支援推進員で認知症介護指導者の大塚圭貴さんが「認知症」という病気について紹介しながら、その支援については、正しい知識を持つことの大切さと、症状のある人に対する適切な接し方などについて紹介した。
認知症とは、いったん正常に発達した知能(脳)が何らかの原因で記憶や判断力などの障害が起き、日常生活がうまく行えなくなるような「病的状態」のことで、原因としては「アルツハイマー病」や「脳血管障害」によるものが多い。
参加者に対して、大塚さんは、認知症の症状のある人は何もかもが分からなくなったのではなく、症状で苦しみ悲しんでいるのも本人であることを訴えた。
さらに、認知症の研修は1度や2度で終わるのではなく継続することが大切で基礎知識は当たり前の一歩であり、地域全体で支えていくことの大切さを呼び掛けた。
あいさつで高齢者支援課の豊見山京子課長は「2025年には80歳以上の4人に1人が認知症になると言われている。しかし、認知症については分からないことが多いと感じたのでこの講座を企画した。ぜひ多くのことを学んでほしい」と述べた。
「認知症サポーター講座」は、認知症の人が住み慣れた地域で安心して過ごせるよう市民に認知症について正しく理解してもらうことを目的に実施。養成講座修了者にはサポーターの証となる「オレンジリング」が交付される。
宮古島市では、今年3月末までに「認知症サポーター」を1748人養成した。養成数は県内41市町村の中、那覇市、浦添市、沖縄市、宜野湾市に次いで5番目となっている。