緑づくり、一層推進/宮古森林組合
創立20周年を盛大に祝う/功労者14人の表彰も
宮古森林組合(代表理事組合長・下地敏彦市長)の創立20周年記念式典が30日午後、市内ホテルで開かれた。行政ほか関係団体の代表らが多数参加し、20周年の節目を祝うとともに宮古地域における一層の緑づくりを誓った。節目に当たり歴代の理事や監事の功労者14人への表彰も行われた。
森林・林業をとりまく情勢の変化に伴い、宮古地域の森林面積は復帰後20年の間に著しく減少した。
1973年度には7060㌶あった森林面積が93年になるとほぼ半減、3690㌶まで減少している。
この危機的な状況を受けて当時の県宮古支庁などの行政機関が中心になって森林の見直しを進め、組合設立の機運が高まった。
その後の95年3月、県の認可を受けて宮古森林組合が誕生。県内では4番目の組合発足となった。
以来、組合員協同のもと造林、治山の両事業を主体にして森林率の向上にまい進。これまでに植え付けた木は両事業を合わせて100万本に及んでおり、着実な成果を上げている。
2001年には台風被害木や土地改良工事に伴う伐採木を再利用するため木炭窯を造り、燃料炭を中心に生産・販売を開始した。
そのほか▽森林病害虫防除▽緑化木生産・販売▽樹木剪定業務▽施設等清掃業務-なども手掛けた。
このような事業展開で組合運営も順調に推移。14年度は単年度360万円の黒字を計上している。
式典で下地組合長は「設立20周年を契機に、私たちは地域環境整備のための緑化の推進、造林および農地防風林の造成を通して組合員の経済的・社会的地位の向上を図るとともに緑づくりの推進機関として地域の貢献に努めていきたい」と新たな決意を述べた。
市議会の佐久本洋介副議長は来賓祝辞で「森林育成に努力されてきた組合員の知識や技術は、長く市民に受け継いでいかなければならない」と組合の20年の取り組みに感謝を込めた。
農林中央金庫那覇支店の大内博和支店長(代読)も来賓祝辞を述べ、「森林組合が、行政と市民をつなぐ架け橋となられるよう期待する」と激励した。
この後、森林組合を支えた歴代の理事や監事を表彰し、功労をたたえた。
記念式典後は祝賀会が催され、会場に集まった関係者が20年の歩みを振り返りながら森林組合のさらなる発展に期待を込めた。
被表彰者は次の通り。
【歴代理事】伊志嶺亮▽砂川泰忠▽仲間克▽浜川健▽佐和田恵立▽川田正一▽上地登▽前川尚誼▽兼浜朝徳▽下地昌明
【歴代監事】下地勝俊▽古波蔵明▽下里勝明▽松川博光