止めよう「自衛隊配備」
70人の市民結集し結成会/宮古郡民の会
「宮古島の平和な暮らしを壊す自衛隊配備に断固反対」を掲げ、「止めよう『自衛隊配備』宮古郡民の会」の結成会が29日、宮古教育会館で行われ、70人の市民が参加して会の規約や役員体制などを承認した。同会では平和を守るための活動を広範囲な人々と連携して取り組むとしている。
同会は、政府が進めようとする宮古島への自衛隊配備と戦争につながる一切の動きに反対し、静かで穏やかな島を守り、次代につなぐことを目的とした活動を展開するとしている。
共同代表には、奥平一夫県議、平和運動センター宮古島の下地朝夫議長、宮古平和運動連絡協議会の砂川洋子共同代表の3人が就任。顧問には下地学氏、真喜屋浩氏、仲田繁市氏、与儀一夫氏の4人が就任した。
共同代表あいさつで、奥平県議は「宮古島は今、正念場を迎えている。自衛隊が配備されて人口が少しばかり増えても地域の活性化は図れない。これ以上の自衛隊配備は認めないという市民をどんどん増やして平和な島にしていきたい」と述べた。
下地議長は「基地が存在することは攻撃の標的になるということ。米軍はダメだが自衛隊は良いという考え方も危険。将来は下地島空港も狙われる。この組織で署名活動などを行い平和な宮古島を子や孫たちにつないでいきたい」と話した。
さらに、砂川共同代表も「基地が建設される予定地には大切な水源もあり、基地ができてフェンスで遮断されるとそこで何が行われているか分からなくなる。先の大戦でも軍隊は住民を守らなかった。平和な宮古を守る思いを強く持って活動していきたい」と決意を示した。
そのほか、上里樹市議が、宮古島に計画されている自衛隊基地予定地の説明を行った。
上里氏は、「大福牧場」には、県道83号線を挟んで通信訓練エリア、ミサイル配備エリア、弾薬庫、訓練場、射撃訓練場が設置されると説明した。
千代田カントリークラブ周辺では、県道190号線東側の千代田、野原地域付近に隊庁舎、宿舎、グラウンドが設けられるほか、ヘリコプター部隊の緊急展開するためのヘリポートも設置される見込みであることが説明された。
さらに、高野漁港周辺を含めた3カ所が着上陸訓練場の候補地に上がっていることを紹介し、そこでは海兵隊機能を持たせた「水陸機動団」部隊を新設して、同部隊が水陸両用車(AAV7)を運用する予定であると説明した。
報告を受けた市民からは「家の近くにミサイルが配備されることで不安を感じている。何とか阻止してほしい」「議会の動きをしっかり注視してほしい」「今回の結成を機に反対運動をしっかり展開してほしい」などの要望も示された。