県共進会での優勝決意/和牛改良組合総代会
繁殖牛2割増頭も柱/15年度事業計画を承認
宮古和牛改良組合(砂川栄市組合長)の第35回通常総代会が2日午後、JAおきなわ宮古地区本部ホールで開かれた。10月25日に宮古島市で開催される県畜産共進会での上位入賞並びに団体優勝を期す2015年度事業計画案を全会一致で承認。繁殖牛2割増頭も柱に据えた。砂川組合長は「(県共進会は)宮古牛の良さを県内外にアピールできる絶好の機会」と述べ、目標達成に向けて全組合員の力の結集を呼び掛けた。
総代会には各支部から多くの総代が参加し、事業計画案など執行部提出議案の審議を行った。
冒頭、砂川組合長は「国内の畜産情勢は、生産者の高齢化、または後継者不足による飼養頭数の減少と全国的な子牛不足が要因となり、子牛価格は高値取引で推移した」と、好成績を挙げた前年度を振り返った。
一方で、「競り市では妊娠牛の販売や、子牛の早出しが目立つ状況があった」と話し、飼養頭数が減少している現状を訴えて改善の必要性を訴えた。
その上で「今後は経営規模の拡大と育種価を活用した優良雌牛の保留および国の一括交付金を活用した繁殖素牛の導入に関係機関一体となって取り組まなければならない」と決意した。この後、宮古島市の下地敏彦市長(代読)、県宮古農林水産振興センターの安里和政所長らが来賓祝辞を述べ、宮古地区における肉用牛産業のさらなる発展に期待を込めた。
総代会に提出された議案は全会一致で承認された。36年ぶりに宮古島市で開催される県畜産共進会での躍進を決意したほか、事業計画の基本方針として▽組合組織活動の充実強化▽育種価に基づく改良の推進▽子牛の発育向上とその平準化のための勉強会の実施▽良質粗飼料の安定的確保のための牧草の増収量と質の向上の推進▽計画交配の徹底▽繁殖牛2割増頭運動の推進-などを盛り込んだ。
予算は415万2000円。収入には組合費96万円をはじめ、市、多良間村、改良協会、JAおきなわなどからの助成金302万円を計上した。
議案審議後は、微生物科学研究所の函城悦司さんによる講演および前年度に優秀な実績を収めた生産者に対する表彰が行われた。