下地島の利活用案を説明
県が離島観光振興会議で
宮古圏域のさらなる観光振興を図ろうと、県は8日、県宮古合同庁舎で2015年度離島観光振興会議を開いた。県・沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)・宮古島市・多良間村の関係者ら約40人が参加。県は、下地島空港及び周辺用地の利活用候補事業などを説明し、市・村の各担当者はそれぞれ地域の課題を述べた。参加者らは、新たな観光の実現に向け、活発な意見を交わした。
県は、これまでマスコミで報道されている四つの候補事業を改めて示した。四つは▽下地島空港を活用した革新的パイロット養成事業▽マルチコプター操縦技術者への法的規制に基づく教育育成とトレーニング及び沖縄観光資源の発掘と観光産業として国内外への紹介事業▽Luxury Air line Hub SHIMOJI Islland~富裕層を主体としたアジアのハブ空港を目指して~富裕層をターゲットにした宿泊施設▽プライベートジェット等による下地島のリゾートアイランド化。
市の地域課題は▽伊良部大橋開通後の戦略の一つとして駐車場・トイレ施設整備▽観光消費額の増加に向けた取り組み▽外国からのチャーター便や外国クルーズ客船就航に伴う観光地としての受入体制の強化▽外国人観光客へ対応した観光案内板・道標の多言語化-などを挙げた。
一方、多良間村は地域課題として▽多良間ー石垣間の航路復活▽水納島との交通ルート創設(現在はチャーター船のみ)▽観光振興策の策定ーなどを挙げた。
県の沖縄観光推進ロードマップによると、2021年度の沖縄への入域観光客数1千万人・観光収入1兆円の目標を掲げる。1千万人の内訳は、国内客800万人、外国客200万人。観光客1人当たり消費額は10万円、平均滞在日数5日としている。
県では、県観光がリーディング産業として今後とも持続的に発展していくためには、豊かな自然環境や独特の文化など優位性のある地域資源を有する離島の観光振興は不可欠として、昨年に引き続き離島観光振興を推進していく方針。リーデング産業は、沖縄の経済成長のけん引役となる産業の意味。