油断やミス 大きな事故に/宮古地区安全大会
「ゼロ災害」実現を決意/指差呼称で労使一丸
2015年度の宮古地区安全大会(主催・県労働基準協会宮古支部など)が10日、市中央公民館で行われた。事業主、労働者の多くが参加して労働、交通災害の防止に向けて一丸、「労使一体となって安全活動にまい進する」とした大会宣言を採択し「ゼロ災害」の実現を誓った。危険箇所の改善および安全職場の構築に関する意識高揚をスローガンに掲げた全国安全週間は7月1日に始まる。
第88回全国安全週間(7月1~7日)に向け、県労働基準協会宮古支部ほか関係3団体が主催して安全大会を開いた。6月は準備期間に当てられている。
はじめに同協会宮古支部の友利寛忠支部長が「安全と安心は、家族、事業場の願い。大会を契機に事業主と働く者が一体となり、自主的に労働、交通災害の防止活動に取り組み、ゼロ災実現に向けて頑張ろう」と参加者に呼び掛けた。
宮古労働基準監督署の嘉数剛署長は「ちょっとしたミスや油断といったヒューマンエラーが労働災害につながる」と指摘。建設業においては全国的な人手不足と安全スタッフの高齢化を懸念材料に挙げ、「本大会を契機に事業場において安全に対する気運を広め、高めてほしい」と述べた。
同署労災安全衛生課の児玉明紀課長が安全週間の趣旨説明をした後、宮古島署の瑞慶山力署長が特別講演を行い、「美ぎ酒飲み(かぎさきぬみ)運動」を紹介しながら「飲み過ぎには十分な注意を」と訴えた。
この後、港湾貨物運送事業労働災害防止協会沖縄総支部宮古支部の砂川恵映支部長が大会宣言を読み上げた。「『危険見つけてみんなで改善 意識高めて安全職場』(スローガン)の言葉を確認し、安全に対する過信を捨て、安全で安心な職場を形成していくために労使一体で安全活動にまい進する」と誓う宣言文を会場の全会一致で採択した。
最後は参加者全員で指差呼称を行った。声を合わせてスローガンを読み、「ゼロ災害」の実現に向けて決意を新たにした。
全国安全週間は、1928年に初めて実施されて以来、一度も中断することなく続けられている。産業界での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることが狙い。