独立型太陽光発電導入へ/宮古空港ターミナル
自家消費と災害時活用/補助金交付決定を発表
宮古空港ターミナル(下地義治社長)と宮古島市が共同で申請していた、空港施設内に太陽光発電システムと蓄電池を設置し、自家消費するとともに災害時に活用するための「独立型再生可能エネルギー発電システム等対策費補助金」の交付がこのほど決定した。着工を前に11日、下地社長と下地敏彦市長が会見を開き、事業概要や目的などを説明した。
今回の事業では、空港ターミナルビル隣にある貨物棟2棟のうち航空会社棟に1時間に83㌔㍗発電できる太陽光パネルと、容量200㌔㍗時の蓄電池を設置するもの。発電電力を蓄電池にためながら、貨物棟の照明や空調用に自家消費するとともに、蓄電池を災害時の電源として活用する。同社では貨物棟年間電気使用量の90%削減を見込む。
会見で下地社長は、今回の取り組みは市のエコアイランド構想をバックアップするもので、二酸化炭素排出量の削減につながるとともに、台風災害時に輸送機能や貨物棟に持ち込まれた農作物を守ることができるとの考えを示した。
さらに将来構想として、県が宮古空港に国際線就航に必要となる税関・出入国管理・検疫施設を設置する計画の進ちょくに合わせ、空港利用者用駐車場に太陽光パネルの屋根を設置して蓄電し、災害時の防災拠点とする事業を検討。現在、調査費の申請中であることを説明した。
下地市長は「今事業は二酸化炭素排出削減に結び付き、エコアイランドを目指す市の施策に合致する。市としてもバックアップしていきたい」と語った。
同補助金は経済産業省が定めた交付要綱に基づく国庫補助金。事業費は約1億4000万円で、6000万円が補助される。工期は7月から2016年2月まで。3月からの供用開始を目指す。