子牛、過去最高63万円/6月期肉用牛競り
キロ単価も2445円高値/販売額2億7000万円の大商い
JAおきなわ宮古家畜市場の2015年6月期肉用牛競りが19日、同市場で開かれ、子牛(素牛)1頭平均価格が63万278円の過去最高額となった。平均キロ単価も2445円の高値が付いている。全国的な素牛不足に伴い、各地で引き合いになっていることが価格上昇の大きな要因だ。成牛を含む販売額は2億7000万円の大商い。今年上半期(1~6月)の総売上は16億円(多良間家畜市場を除く)に達している。
今月競りに参加した購買者は先月に比べて10人近く増えた。競りに使うボタンは約40個を配布。通常の30~33を上回っており、素牛需要の高さを印象付けた。
この日の競りには子牛398頭(去勢252頭、雌146頭)が上場され、全頭が競り落とされた。
場内に設置された掲示板の数字(金額)は次々と60万円を突破。その勢いに市場は終日活気付いた。
JAが実績をまとめた結果、子牛1頭平均価格の63万278円は、今年3月競りの59万6291円を上回る過去最高額となった。
性別の1頭平均価格は去勢が65万9949円と前月に比べて4万5737円高の高値が付いた。雌は同比5万7638円高の57万9065円だった。
上場された子牛の平均体重は258㌔。平均キロ単価は去勢2486円(前月比145円高)、雌2370円(同比213円高)とそれぞれ高値だった。
1頭当たりの最高価格は82万4040円。最低は17万3880円だった。
販売額は子牛のみで2億5000万円を突破。前月の実績に比べて4000万円高い売り上げとなった。
成牛を含む上場頭数は449頭だった。1頭平均価格は60万4123円、平均キロ単価は2146円と高値取引が成立した。
今年の競りは1月の初競りから高値で推移。この半年の子牛1頭平均価格は55万円以上となっている。
JAおきなわ宮古地区畜産振興センターの砂川辰夫センター長は「高値の要因は素牛不足だが、それに輪を掛けるように今月競りには購買者がそろった。新規の参加も大きい」と好材料を挙げた。また、「上場牛にばらつきがなかったことも要因の一つ」と話した。