宮古食肉センターが起工
来年3月に供用開始/関係者参加し安全祈願
宮古食肉センター新築工事の起工式が22日、市上野野原地区の工事現場で同センターの池間等志社長、下地敏彦市長、県農業協同組合の砂川博紀理事長、工事関係者らが出席して行われた。全員で工事期間中の無事故を祈った。環境整備費などを除いた事業費は約7億円で来年3月に供用開始を予定。初めて島外出荷も計画しており、今後の畜産業の発展が期待されている。
工事現場は、エフエムみやこと宮古島市伝統工芸品センターの西側100~200㍍先。
現施設は、1982(昭和57)年に地域の畜産振興と食肉流通の改善を図るため、行政・生産者・牛肉業者などの出資で第三セクター方式で設立。築30年余りが経過し、建物・機械設備が老朽化し、安全で安心な食肉供給の観点から新施設の整備が求められていた。
新施設は鉄骨構造の2階建て。と畜場は約1431平方㍍、排水処理施設は約64平方㍍。敷地面積約2799平方㍍。事業費約7億円のうち、9割が国補助、1割が自己負担。供用開始後の1日当たりの処理能力は、牛の場合が5頭、豚の場合が18頭、山羊の場合が8頭。
施工は、建築が古波蔵組・大成土建・オーシャンシギラJV。機械設備が朝日建設工業・仲地建設工業JV。電気設備が川田電設産業・三光開発JV。構内整備が大悟建設。
池間社長、砂川理事長らがくわ入れを行い、無事故・無災害を祈願した。
直会で、池間社長は、今後の新食肉センターの発展と畜産業の振興に決意を新たにした。
下地市長は「今日の着工に至るまでに、4年の歳月を要しており、都市計画法に基づく位置決定など、法的問題を一つずつ解決しながら、この日が迎えられた」と感慨深い表情で語った。
砂川理事長は「このたび、『沖縄食肉価格安定等特別対策事業』、いわゆる105億基金事業の内『離島畜産活性化施設整備事業』の活用により新施設の建設が決まり本日、起工式を迎えることができた」と述べ、今後の宮古の畜産業の発展に期待を込めた。
同センターの2013年度決算では、単年度で97万円の黒字を計上。経営改善に向けては▽会社内部の改善合理化、諸経費の節減▽と畜日の曜日指定継続による合理化ーに取り組んでいる。