「自衛隊配備は必要」/市長が見解表明
賛否は市議会判断を尊重
下地敏彦市長は25日、市役所平良庁舎で会見を開き、現在、市に示されている陸上自衛隊配備計画について、「備えあれば憂いなし」のための配備であり、市民の生命・財産を保全するために必要との考えを示した。一方で、受け入れを表明するものではないことを強調し、配備の賛否に関しては同日、6月定例会が開会した市議会の判断を尊重する考えを示した。
左藤章防衛副大臣が5月に来島し、市へ説明した配備計画について下地市長は、「南西諸島での各種事態に対処するための拠点として活用するため必要最小限の部隊を配備するということが国の考え」であり、「『備えあれば憂いなし』のための配備」との認識を表明。「市民の生命・財産などを保全することが市長の最大かつ重要な責務であり、配備は必要と考える」と語った。
「国防上、必要と考えているということで、受け入れを表明するものではない」と強調する下地市長。市議会の判断を見極めた上で、国に具体的な説明を求めながら検討していく方針を示した。自衛隊配備について賛成、反対双方の要請を受けている市議会に対しては「議論の上、結論を出してほしい」と呼び掛ける。結論を出す時期については、「要請を受けた議会会期で判断を出すのが普通」として今議会で判断すべきとの考えを述べた。
市議会定例会開会というタイミングで自身の考えを表明した理由については「考えを出した方が議会での議論が活発になり、市民の理解も深まると思ったから」と説明。住民説明会の開催や住民投票の実施については、「議会での議論が先」との認識を示した。
防衛省の計画では、配備される部隊規模は700~800人程度で、警備、地対空ミサイル、地対艦ミサイルの3部隊を予定。配置先の候補地としてはゴルフ場「千代田カントリークラブ」(上野野原)と「旧大福牧場」(平良西原)が挙げられている。