メガソーラー研究設備工事完了/沖縄電力
実証実験運用始まる
沖縄電力(石嶺伝一郎社長)が4月6日に城辺で着工した宮古島メガソーラー実証実験研究設備の設置工事が15日に完了し、同日から実証実験のための運用が始まった。多良間島、与那国島、北大東島に続き、宮古島の設置工事が終わったことで、離島独立型系統新エネルギー導入実証事業の工事がすべて完了した。
同設備は太陽光発電としては国内最大級で約4000㌔㍗を発電・蓄電する。同社によると、宮古島の最大需要電力はおよそ5万㌔㍗で、同設備がその約8%を担うことになるという。
経済産業省資源エネルギー庁の同事業の4離島合わせた総事業費は当初の見込みより5億円少ない約70億円。このうち61億5000万円が宮古島の設備に投じられた。
実証実験は2010年10月から14年の3月まで行われ、太陽光発電設備の電力を大量導入した場合、既存の実系統への影響を把握し、系統安定化対策の実験、実証をする。
同施設の用地は城辺の福里、七又、保良の3地区の地番に及ぶ総面積9万8089平方㍍。このうち2万8771平方㍍に太陽光パネル約2万枚を設置した。
既存の風力発電を合わせて離島独立系統の系統安定化を検証するのが目的で、国の「低炭素化社会づくり行動計画」に基づき「離島独立型系統新エネルギー導入事業で検証する。
年平均の日照時間を8時間、設備利用率を12%と想定すると、約1200世帯の電力供給が可能としている。設備利用率は沖縄電力が県内離島に設置している太陽光発電設備の利用率から割り出した。