市議会本会議で決定へ/陸自配備
きょう誘致、反対陳情書採決
市議会(真栄城徳彦議長)6月定例会は8日の最終本会議で、自衛隊配備計画について誘致派と賛成派のそれぞれの陳情書の採決を行う。二つの陳情書は、付託された総務財政委員会(嵩原弘委員長)が審査し、誘致派の陳情書は与党の賛成多数で採択、反対派の陳情書は不採択とした。最終的な決定を行う本会議では、嵩原委員長が同委員会の審査報告をした後、質疑、反対・賛成討論が行われ採決される。現在の市議会構成は、下地敏彦市長を支える与党が多数を占めており、二つの陳情書は同委員会の採決結果と同様となる見通し。
本会議で採決されるのは自衛隊配備促進協議会(野津武彦会長)の「宮古島市への自衛隊早期配備に関する要請書(陳情書)」、宮古平和運動連絡協議会(清水早子共同代表)の「自衛隊の宮古島配備に反対する要請(陳情書)」など。
6月29日の総務財政委員会では委員8人のうち、与党会派公明の高吉幸光氏、中立会派21世紀新風会の前里光恵氏、山里雅彦氏の3人が「判断する資料が乏しい」「市民や議会への説明がなされていない」などとして退席した。
このため採決は5人の委員で行われ、与党4人は誘致派の陳情書の採択に賛成、野党1人は反対したが「賛成多数」で採択された。
一方、賛成派の陳情書の採決では野党1人が採択に賛成したが、与党4人は反対したため「賛成少数」で不採択となった。
現在の市議会与野党構成は議会構成(真栄城議長除く)は、公明2人を含む与党16人、野党3人、中立系6人で、与党が多数を占めている。
採決が行われた総務財政委には、委員会としては異例の40人余りの市民が傍聴し関心の高さを示した。
自衛隊配備促進協の野津会長は「本会議でもわれわれの陳情書は99%採択されるものと期待している」と述べた。
一方、反対の陳情書を提出した宮古平和運動連絡協の清水共同代表は「委員会の採決を覆すのは厳しいが、最後まで見守っていく」と話した。
同委員会に付託され審査の結果、不採択となった「自衛隊配備に伴う損失試算に関する請願書(請願人・猪澤也寸志さん)」の採決も行われる。