「議会の意思尊重」/下地市長
事実上受け入れ表明
陸上自衛隊の配備を求める陳情書の市議会採択を受け、下地敏彦市長は8日午後の会見で、「議会の意思ですから尊重する」との見解を示した。受け入れに関する自身の正式表明は「関係法令に適合しているかどうかを見てから最終的に判断したい」と述べた。
記者会見には地元報道機関のほか、大手紙の記者が複数参加するなど関心の高さをうかがわせた。
下地市長は冒頭、「議会として意思が示された」とした上で、「これから防衛省が、地権者と協議をして場所を最終的に確定すると思う。確定後、そこにどういうふうな施設を配置するかという説明に来る。その計画が関係法令に適合しているかどうかを見て最終的に判断する」と話した。
この後、報道陣の質問に答えた。地権者との協議や関係法令をクリアした場合の判断については「法令上クリアできるかどうか分からない段階。それを見てからではないと言えない」と意思表明は避けた。
陸自配備を求める陳情書の採択によって、「市民の意見はもう示されたという理解で良いか」とする質問に対しては「そうです」と明確に答え、クリアすべき課題は地権者との交渉と関係法令のみだとした。
防衛省の動きとして「特に関連する地域の集落に対する説明は始めている」と話し、すでに上野と高野では実施したと明かした。今後は福山と西原の住民への説明を行うという。
今回の市議会判断を市民の総意と受け止めるかという再質問には「だってそうでしょう」と強調。「議員というのはそれぞれ自分の支持者と話をしてそれを議会で議論して議決するというやり方をしている。今回もみんなそうやっていると思う」との認識を示した。