マンゴー被害必至か/台風9号
強風と滞貨を懸念
台風9号が接近していることを受け、収穫最盛期を迎えているマンゴーの生産農家が頭を抱えている。強風に伴う落果や裂傷を抑えようと収穫を早める農家もいるが、「飛行機には積めないし船も出ない。収穫しても島外に出すルートを確保できない」と厳しい現状に肩を落としている。
この時期、台風の暴風域に巻き込まれれば、マンゴーとオクラに大きな被害が出ることが想定される。
それぞれ収穫と出荷の期間中であるため、強風の影響で生産物(商品)の価値が低下する恐れがある。
平良地区のマンゴー農家は8日、収穫を急ぎながらも「これをどこに出荷すれば良いのか」と表情を曇らせる。
「出荷量が増え、飛行機に積めないという状況の中で、台風が直撃するのは痛い」と話した。
滞貨の発生により、台風通過後も心配の種は尽きない状況が続きそうだ。
この農家は同日のうちにハウスの風対策を実施。防風ネットを張って台風接近に伴う強風に備えていた。
宮古地区における今期のマンゴーは、過去最高となる787㌧の生産量が見込まれている。
露地栽培のオクラの被害も懸念されており、JAの担当者は「この強さの台風が来るとかなり厳しい」などとしている。