職員再任用を再び否決/市議会最終本会議
補正予算などは原案可決
市議会(真栄城徳彦議長)6月定例会は8日、最終本会議を開き、市当局から提案された市職員の再任用に関する条例を、昨年6月定例会に引き続き否決した。野党などは賛成したが、与党や21世紀新風会が反対した。子宮頸がん予防ワクチン接種後の症状に対する支援補助(620万円)や天然ガス資源利活用計画策定委託料(530万円)などが盛り込まれた2015年度一般会計補正予算などは原案通り可決した。6月定例会は同日、14日間の会期を終え閉会した。
市職員の再任用に関する条例は、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に60歳から65歳に引き上げられることに伴い、無収入期間を生じさせないよう、継続勤務を希望する定年退職職員を再任用する制度。
与党などは反対する理由を「新規採用などの若者の雇用確保に影響する」としているが、市は国が定めた法律であることから、議会の理解が得られるよう今後も提案していく方針。
市によると、全国都道府県で97・9%が制定されているが、沖縄県は63・4%と低い。県内市では宮古島市と南城市のみが制定されていないという。
補正された子宮頸がん予防ワクチン接種後の症状に対する支援補助は、対象者の医療費と、対象者及び同行する保護者などの渡航費。
可決された一般会計補正予算は、介護保険特別会計繰り出し金8950万円を減額したため、総額はマイナス249万円となった。
この補正により、市の15年度一般会計予算総額は歳入、歳出ともに343億4000万円となった。
本会議ではそのほか、宮古島市に自衛隊が配備された場合の経済損失や経済利益、有事の際の戦争被害などを試算し、市民に公表するよう求める請願書(請願人・猪澤也寸志さん)の採決も行われたが、賛成少数で不採択となった。