全国的にない規模に/陸自配備計画
福山自治会が説明会開催
福山自治会(砂川栄会長)主催の自衛隊配備計画住民説明会が11日、福山農村研修集会所で開かれた。市議の上里樹氏が県内新聞の報道などを基に、ミサイルや射撃訓練場、弾薬庫、通信施設など平良西原の旧大福牧場への陸上自衛隊配備計画を紹介し、多くの機能が一カ所にまとまって配備される全国的にもない規模になるとの認識を示した。
説明会には同自治会や周辺地域住民ら約50人が参加した。部隊規模が700~800人程度とされている宮古島への陸上自衛隊配備計画について上里氏は、牧場畜舎付近に通信施設、畜舎向かいの牧草地にミサイル、別の牧草地に訓練場と弾薬庫、大福マンゴー園一体に射撃訓練場を整備するほか、高野の海岸で着上陸訓練などが検討されていると説明した。
新たな情報として、全体面積は約30㌶を想定していて、奄美大島や石垣島への配備が計画されているミサイル部隊を指揮する指揮所を地下に設置することが検討されているとの新聞報道を紹介する上里氏。「かなり広大な面積に、ミサイルから弾薬庫、射撃訓練場、着上陸訓練、通信施設など1カ所にまとまって配備されるのは全国的にもない宮古だけのもの」とその規模の大きさを強調する。司令機能が置かれることについては「指揮を取る場所になるのだから最初に攻撃される場所になると思う」と危険性を訴えた。
複数の施設が水源流域に掛かっていることも指摘し、水源保全の面でも問題があるとの考えを示した。
参加者からは「福山だけの問題ではない。島を挙げて大反対すべき」や、「地元が知らない間に話が着々と進んでいることに疑問を感じる」、「中国の脅威に対抗するための配備と言うが、米軍と中国軍、自衛隊は合同演習を行っている。合同演習をしている国が攻めてくるとは考えられない」、「福山の住民が反対している計画で、住民投票で決めるべきことではない」などの意見が上がった。
説明会の前には、約20人が実際に配備計画地を視察し、砂川会長からその土地について説明を聞いた。