「これ以上の撤去無理」/不法投棄ごみ残存問題
城辺保良地区などの崖下3カ所の不法投棄ごみ残存問題に伴い下地敏彦市長は13日、現場3カ所の視察を行った。市長の現場確認は、崖上からの目視による確認となった。視察後の会見で下地市長は「取れるだけのごみは取ったと思う。これ以上は撤去できない」との見解を述べた。また、指摘されていたクリーンセンターでの請負業者による水増し計量については認めた。指摘されれている現場は当初から撤去は困難とされていた中で、市が2300万円余の予算を投じて行った事業であり、事業完了を経て4月には「不法投棄ごみゼロ宣言」をしていた。
ごみ残存の指摘については「これ以上の作業は人命にも影響が出ると感じた。取れるだけのごみは取ったという印象を受けたし、これ以上は無理」と述べた。
すべて撤去したとして、4月に会見を開き「不法投棄ごみゼロ宣言」をしていたにもかかわらず一部残っていたことについては「これ以上ごみを捨てないでほしいとの思いもあった。一部は説明不足だったと思う。申し訳ない」と謝罪した。
同問題について、同事業の請負業者がクリーンセンター内での不自然な計量行為が市民に目撃されたことについては、業者の水増し行為であったことを認めた。
下地市長は「3月22日については実際の計量は62回あり、業者の報告は17回で、残りの45回分は水増し計量。しかし、業者の事業報告には水増し分の処理トン数は入っていない」と述べた。
水増し計量を行った理由については「聞き取りの調査によると、現場の従業員ができるだけたくさんやったと報告する方が市のためになるとの思いでやった説明している」と述べた。
さらに下地市長は「水増し計量については、請負業者の社長が後でそれに気づいて市に対しては水増し分以外の実際に行った17回分だけを報告した」と説明した。
下地市長は「もし62回という報告をしていれば大問題になった。また、この行為は好ましい行為ではないので、業者には私も指導したし、副市長も9日に指導を行った」と述べた。
市側の説明によると、3月22日の計量回数は62回で、計量実績は183㌧が現段階の概数として示されている。
日曜日に市の職員が不在の中、守衛のみで業者の計量行為を行っていたことと、その伝票をすべて業者が所持していたことについては「指摘されていることはその通りだと思う。今後、検討し改善したい」との見解を示した。