市職員を5カ月の停職処分
議会事務局次長 酒気帯びバイクに同乗
運転者が酒気を帯びて原付バイクを運転していることを知りながら同乗したとして、道路交通法違反(同乗罪)容疑で摘発された市議会事務局次長の男性(57)の件で、市議会の真栄城徳彦議長は16日、同男性職員を5カ月間の停職処分にすると発表した。真栄城議長は「模範となるべく市職員が検挙されたことは誠に遺憾であり、市民の皆さまおよび関係者に深くおわび申し上げる」と陳謝した。市職員が酒気帯び運転で摘発、処分されたのは今年度4人目。
市総務課によると、男性職員は今年4月3日午後11時ごろ、伊良部字前里添の市道で、原付バイクの運転手(当時現行犯逮捕)が酒気帯びと知りながら「バイクに乗せてくれ」と声を掛け後部荷台に同乗、自宅に帰る途中に警ら中のパトカーに見つかり摘発された。
市職員懲戒分限審査委員会(委員長・長濱政治副市長)は、男性職員が管理職であることや、酒気帯び運転と知りながらバイクに同乗したことなどを踏まえ「停職5カ月が妥当である」として16日、下地敏彦市長に処分内容を答申。下地市長は、男性職員の任命権者である真栄城議長に同様に回答した。
真栄城議長は会見で「公務員は市民の公僕として率先して社会規範を順守するべき立場であり、このような行為は公務員全体の信用を著しく低下させ、行政全体に対する不信感を招く行為である」と指摘。その上で「市民からの信頼回復は厳しいものがあることは重々承知しているが、今後とも飲酒運転撲滅に向け、真摯(しんし)に取り組んでいく」と述べた。
3カ月以上が経過しての処分について市総務課は、「当時の事実関係を警察などが慎重に調べており、その結果が出るまで分限委員会が開けなかったため」と話している。
処分を受けた職員は「私の安易な行動は誠に軽率であり、心から反省している。今回の検挙により多大なご迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げる」などとした弁明書を提出している。