仲井真氏、正式に出馬表明/県知事選挙
「普天間」県外移設求める
【那覇支社】11月28日投開票の県知事選挙で、現職の仲井真弘多氏(71)=無所属=が16日、那覇市内で記者会見を開き、正式に再選出馬を表明した。米軍普天間飛行場の移設先は、県外に求める考えを表明。有権者に対し「沖縄のこれからの道筋を示した沖縄21世紀ビジョンを実現するためにも、もう1期仕事をさせてほしい」と訴えた。
普天間の名護市辺野古移設を明記した日米共同声明については、「声明を見直し、一日も早い危険性除去のために、県外に持って行ってもらいたい」と強調した。
沖縄が65年間過剰に背負ってきた基地負担の大幅な軽減は「日本全体で努力してもらいたい」と語った。
基地問題では、解決や前進、跡地利用の促進に力を入れていく方針を示した。
自立経済の確立に向けては沖縄をアジア、太平洋の交流拠点に位置付けて、沖縄の誇りである文化や芸能、空手、スポーツを中心に盛り上げていくビジョンを明らかにした。
マスコミとの質疑応答で「なぜ県内移設反対を明言しないのか」との問いに、仲井真氏は、「なぜ反対とか賛成の言葉を使わなければならないのか。県内は事実上無理だと言っている。運動論的な言葉を使う必要があるのか」と見解を示した。
自民、公明の推薦に関しては「(普天間問題で)中央とねじれはあるかも知れない。しかし、県議会与党の意見も聞いて仕事はしてきた。微妙な色合いの違いはあるかも知れないが、乗り越えられると思う」と述べた。
仲井真 弘多(なかいま・ひろかず) 1939(昭和14)年8月19日生まれ。那覇市出身。61年東大工学部卒。同年通商産業省入り。80年沖縄総合事務局通商産業部長。95年沖縄電力社長。01年県商工会議所連合会長。06年県知事に初当選。