気持ち一つに大声援/県高校野球準決勝
宮高ナインをたたえる
【那覇支社】「残念、でもよく頑張った」「選手たちを褒めてあげたい」-。18日に沖縄セルラースタジアム那覇で行われた全国高校野球選手権大会の準決勝。宮高は糸満に2-7で敗れたが、宮高の応援席3塁側スタンドでは、選手たちの健闘をたたえる声が沸き上がった。「思い出に残る大会だった」「夢を見せてくれてありがとう」。試合後、整列して応援席にお辞儀をする選手たちに惜しみない拍手が送られた。
先発のエース松川竜之丞は、これまでの4試合全てを1人で投げ抜き、自責点はわずか1。しかし糸満打線に序盤からつかまった。
初回2点を奪われると四回までに7点のまさかの大量失点。宮古からの応援団や沖縄本島在住の郷友たちは「頑張れ」「一つずつアウトを取ろう」と声を上げ祈るような気持ちで応援した。
ピンチをしのいだ後、五回と六回にそれぞれ1点ずつを挙げ反撃開始。「宮古」のコールとともに「やれるぞ」「畳み掛けろ」の掛け声が響いた。
しかし、糸満は選抜出場の強豪チーム。その後は得意の継投策で宮高の反撃を許さず、そのままゲームセット。
宮古から駆け付けた「夢実現!行くぞ甲子園!宮古島応援団」の平良勝之会長は、「投手力や攻撃力、守りのいずれの面で最高のチーム。今回の結果を教訓に、次に生かしてほしい。夢はあきらめない」と話した。
宮高野球部父母会の下地秀樹会長は「選手たちを褒めてあげたい。まとまりのある素晴らしいチーム。続く後輩たちも頑張ってほしい」と語った。
西原高校野球部60人は、友情応援で宮高に声援を送った。同校野球部の平良伶也君(2年)は「宮高の応援団と団結ができた。宮高野球は参考になるべきものがあった」、宮高野球部控えで応援団長を務めた仲宗根智陽君(3年)は「西原高の友情応援には心から感謝したい。この友情は忘れない」とそれぞれ話した。
宮高の本村博之校長は「選手たちには、甲子園出場という夢を見させてくれてありがとうと言いたい。大声援で一体となった応援風景は素晴らしかった」と語った。