「やると決めたら必死に」宮高で講演会
諸見里県教育長が講話/挫折乗り越えた体験談
宮古高校(本村博之校長)で21日、県教育委員会の諸見里明教育長を講師に招いた講演会が開催された。諸見里教育長は高校、浪人、大学生時代の自らの体験談を紹介しながら、やると決めたことには必死に取り組むことの大切さを生徒たちに訴えた。
諸見里教育長は「高校生活を有意義に過ごそう!~今の自分は絶対に変えられる~」を演題に講話した。
糸満高校時代に、母から「何で勉強しないの」「今テレビを見ている状況なの」などと、指摘されながらもなかなかやる気が起きず大学受験に失敗。さらに一浪しても失敗した苦い経験談を紹介した。
諸見里教育長は「大学だけは行きたいとの思いが強かったので母に頼み込んで東京での2浪目を決意して、1年間は必死になって勉強した」と東京での浪人時代を振り替えた。
2浪目は、受験勉強の成果もあり成績も上昇した。志望校を東京六大学に絞り、法政、明治、立教を受験したが、すべて不合格となった。
落胆の日々を過ごしていたが、法政大学の2部(夜間部)の合格通知が届き、未来に光が差した。諸見里教育長は「合格通知を見たときにこれは神が与えてくれたチャンスだと思った」と話した。
法政大夜間部では、アルバイトをしながら勉強に励み、難関の立教大学への編入試験に挑み見事合格。さらに明治大学大学院にも進み、教育者としての道を選んで現在に至ったことを紹介した。
生徒たちに対して諸見里教育長は「浪人時代に必死に勉強しても結果が伴わなかった時に『何で、高校時代にもっと勉強しなかったのか』との思いが強かった。大切なことは、やると決めたら必死にやること。勝負は自分との勝負。これまでの自分を捨てることができるかどうかが重要」と訴えた。