西軍勝ち「大漁」約束/宮古島夏まつり
東西大綱引きでフィナーレ
25日から2日間の日程で開催されてきた宮古島夏まつりを締めくくる伝統行事・東西大綱引きが26日夜、下里通りから下里西通りの一画で行われた。宮古各地の青年会メンバーらが東西に分かれ、全長100㍍、重さ約1・5㌧の大綱を引き寄せようと熱い攻防を繰り広げた結果、西軍が2連勝で昨年に続いての勝利を決め、向こう1年間の「大漁」が約束された。
東西大綱引きは西軍が勝てば大漁、東軍が勝てば五穀豊穣の1年になるとされていて、過去5年間は東西が交互に勝利してきた。
今年の大綱引きでは、西軍に狩俣青年会、久松青年会、西原一球会、伊良部商工会青年部、多良間青年団協議会、東軍に下地青年団協議会、腰原青年会、上野地区青年会、友利青年会、鏡原青年会、地盛赤鬼青年会が参加。綱の後方には地域住民や観光客らも加わった。
3本勝負の初戦は、息の合った引きで着実に綱を引き寄せた西軍に軍配。2戦目は互いに譲らぬこう着状態となったが、徐々に西軍側に綱が動き始めると休みことなく引き続け、2連勝での勝利を決めた。
多くの観客が集まった会場では、熱のこもった勝負に熱い声援が送られたほか、勝負の後、西軍が綱頭を乗せた「勝利のみこし」を歌に合わせて宙へ高々と投げ上げるたび、その迫力に歓声が沸き起こった。
西軍の綱頭を務めた狩俣青年会の狩俣秀樹さんは「大漁が約束されたので今年は大きくておいしい魚がたくさん採れると思う。勝ちみこしはもともと狩俣の伝統。勝てないと上げることができないので勝利にこだわりたかった」と語った。
綱引き終了後には、多くの人が縁起物とされている小綱を切って持ち帰っていた。