出身学生3人に初授与/沖縄大学冠奨学金
【那覇支社】沖縄大学(仲地博学長)の2015年度冠奨学生証書授与式が6日、那覇市の同大同窓会館で行われた。
14年度に沖縄宮古郷友連合会の協力の下、沖大同窓会が中心となり、宮古で企業や個人に募金を呼び掛けた結果、趣旨に賛同した9社・個人から集まった寄付と同窓会宮古支部有志分も含めて、宮古出身の学生3人に初めて奨学金が贈られた。
同大学の「冠奨学金」制度は01年に創設され、学生の経済的負担の軽減と将来の地域社会への貢献を目的に、県内企業や個人などの寄付をもとに運営される。奨学金は学業・人物ともに優れ、地域貢献活動が期待される学生に贈られている。15年度は県内の9社2個人6団体から32口の寄付があった。
今年度から始まった宮古出身学生を対象にした奨学金には、勝建設、共和産業、先嶋建設、多良川、野津武彦氏、ピースアイランド宮古島、松嶋建設、宮古製糖、宮古テレビ、さらに同窓会宮古支部有志が寄付した。出席した沖縄宮古郷友連合会の古波蔵和夫会長は「選ばれたことを誇りに今後も研鑽を重ね、地域を担う人材になるよう期待する」と述べ、奨学生証書を授与した。
宮古の初回奨学生は9社・個人による「宮古地区有志会」の冠で伊良部高校出身の善平丈一朗さん(法経学部法経学科2年)、宮古高校出身の荷川取ちはるさん(人文学部福祉文化学科1年)、「同窓会宮古支部有志」で宮古総実高校出身の前里玲緒さん(同)の3人。
奨学生に選ばれた3人は支援した企業や個人に感謝するとともに、善平さんは「社会科の教師になることで恩返しをしたい」、荷川取さんは「目指しているのは国家資格の精神保健福祉士」、前里さんは「体育教師なれるよう頑張りたい」と、それぞれ目標を語った。