美容と健康は一体/がんずぅ講演会
生活習慣の改善促す/医師の友利新さんが講話
県宮古福祉保健所が主催する「がんずぅ講演会」が19日午後、市中央公民館で開かれた。医師で宮古島市出身の友利新さんらが講話し、健康増進に必要な知識と取り組みを多くの市民に紹介した。友利さんは「きれいな人で健康じゃない人はいない」ときっぱり。美容と健康が一体の関係にあることを強調し、生活習慣の改善を促した。
友利さんは現在、東京都内のクリニックに勤務する傍ら医師という立場で美容と健康を追求している。美しく生きるための啓蒙活動を雑誌やテレビなどで展開しており、美と健康に関する著書も多数ある。
友利さんは講演で、健康体への生活習慣の改善ポイントとして、①食生活②運動③飲酒-を挙げた。
食生活は、アメリカナイズされた沖縄の食文化を指摘して改善の必要性を呼び掛けた。自ら取り組んでいることとして「1日のうち2食続けて炭水化物は取らない」と紹介。一方で「やせるためにまったく炭水化物を取らないということは間違い。糖質は必要。過剰にならないように気を付けることが大切」と話した。
また「小さいころの食事がその人の基本になる」と話し、家庭での食事の重要性を説いて普段の食事に注意を払うよう促した。
運動については「きれいと健康は一緒」として運動の実践を呼び掛け。「宮古島の人は東京の人と比べると歩かない。東京では1万歩は普通に歩くけど、宮古では2000歩以下の場合もある」と話し、日常生活の上でも運動不足が生じている現状を指摘した。
その上で「歩くことと好きなスポーツを見付けてほしい。大きな筋肉がついている下半身を運動で鍛えることが大切。筋肉量が多いとカロリーの消費量も高くなる」と話し、ダイエットと健康増進につながる運動の重要性を訴えた。
飲酒に関しては「オトーリは素晴らしいけど、鍛えられるのは人前で話す発言力だけ」と厳しい。「やめろとは言わないが、変える努力は必要」と話した。
この日の講演会では、友利さんのほか琉球大学医学部付属病院医師の前城達次さんも講話。脂肪肝については「生活習慣や肥満と密接な関係がある」とし、酒の飲み過ぎ、食べ過ぎ、運動の不足が背景にあると注意を促していた。