塩害の懸念解消へ/台風15号
各地でまとまった雨
台風15号が接近した影響で懸念されたサトウキビの塩害は25、26両日の雨で解消されたものとみられる。気象台によると、両日は各地でまとまった雨が観測されており、平良下里では累計71・5㍉の雨が降った。糖業関係者は「台風通過後の雨は『恵みの雨』と言えるのではないか」と話した。
宮古島地方気象台がまとめた25、26両日の累計雨量は▽平良下里71・5㍉▽平良鏡原50・5㍉▽城辺新城49㍉▽下地島空港52・5㍉▽多良間仲筋27・5㍉-とまとまった雨を観測した。
特に平良では局地的に強い雨を観測しており、市街地では一部の道路が冠水するほどの大雨だった。
台風が接近すると海水が吹き上げられ、サトウキビの葉に塩が付着して生育を阻害する。これを解消するには雨やスプリンクラーなどで流すしかない。
今回は、台風通過後にまとまった雨が観測されているため、塩害はほぼ解消されたものとみられる。
沖縄製糖宮古工場の砂川玄悠専務は「台風の接近は厳しかったが、被害率2%で心配していたほど被害は大きくなかった」と話して安堵(あんど)する。その上で「台風通過後の雨は恵みの雨。塩害も解消されたとみてよいと思う」と話した。