社会・全般
2015年8月28日(金)9:06
「悲しみ繰り返さない」/70年の節目、南静園慰霊祭
国立療養所宮古南静園(新城日出郎園長)は27日、同園の納骨堂で慰霊祭を実施した。新城園長をはじめ職員、入所者など関係者らが参列し、531柱のみ霊に深い哀悼の意を捧げた。戦後70年の節目を迎え、二度と戦争の悲しみを繰り返さないように訴え、恒久平和を願った。
これまでに同園で亡くなった入所者は531柱で、このうち342柱が園内、189柱が園外で祭られているという。
同日現在の入所者は70人、平均年齢85・2歳。式では、全参列者で黙とうをささげた。
新城園長は「沖縄戦末期、入所者は隔離の中で、住居を焼かれ、食糧を絶たれ、餓えに苦しみながら、行き場もなく、岩陰で雨露をしのぐという辛酸の限りを被りました。その中で力尽き、毎日のように命を落としていったと聞いている。その命を思うとき、二度とこのような惨禍を繰り返さないために、今なすべきことを深く考えないわけにはいきせん」と追悼の辞を述べた。
参列者一人一人が小菊を霊前に手向け、手を合わせた。