「あってはならない入札」/不法投棄ごみ残存
契約検査課が見解/他業者代理人問題
不法投棄ごみの残存問題で、市の撤去事業入札時に、受注業者の従業員が入札に参加している他業者の代理人になっていた問題で、市契約検査課は「一般的に考えてもあるべき姿ではないし、あってはならない。まずはそれが前提にある」との見解を示した。市の契約規則で、一般競争入札書が「無効」となる条件の一つに「入札者が連合していた入札書」と記されていることについては「今回の問題が『連合』にあたるかどうかは現段階では判断できない」としている。
同課によると、建設工事の入札については、同課が入札を担当するが、それ以外については各担当課で入札を行うとしている。
今回の問題について、同課の平良雅清課長は「私たちの課はこの入札に関与していないので、コメントすることは難しい。本来は担当課が対応すべき。私たちの課ではそのような状況はあるべきではないとの考えのもとで入札を実行している」と説明した。
この事業の入札執行者になっている環境衛生課の宮国克信課長は「請負業者の代表からは委任された人物が会社の代表でなければ問題ないとの説明を受けていた」と話した。
受注業者の従業員が代理人を務めた業者の社長は「この事業についてはできそうもないので辞退しようと思っていた。しかし、受注した業者の代表から『入札してほしい。代理人は提供する』との話があってそれに応じた。代理人を務めた従業員とは面識はない」と説明した。
契約検査課から「あってはならない入札」と指摘された今回の入札方法について、平良哲則生活環境部長は「担当課に当時の状況を確認したい」との見解を示した。
業者の虚偽の実績報告、市担当職員の公文書偽造とデータの改ざん、疑問の多い会計支出のあり方など、多くの問題ある中で、新たに入札方法についても問題が浮上した。