市、入札内容を調査へ/不法投棄ごみ残存問題
今月末にも組織立ち上げ
不法投棄ごみの残存問題で、市の撤去事業入札時に、受注業者の従業員が入札に参加している他業者の代理人になっていた問題で、宮古島市は今月末にも調査組織を立ち上げて同事業の入札行為に問題がなったかについて調査することとなった。1日、長濱政治副市長は「こうした問題についての組織設置などの規定がありそうなので、それを参考にして組織を立ち上げてメンバーもそれに伴ってそろえたい」と述べた。
この撤去事業の入札を巡る問題は、受注業者の従業員が入札に参加している他業者の代理人として入札に参加していただけでなく、入札以前の業者間のやり取りも新たな問題として浮上している。
受注業者の従業員が代理人を務めた会社の社長は先月31日、「この事業についてはできそうもないので辞退しようと思っていた。しかし、受注した業者の代表から『入札してほしい。代理人は提供する』との話があってそれに応じた。代理人を務めた従業員とは面識はない」との見解を示した。
市の「工事請負等指名競争入札心得」では「公正な入札の確保」の項目で「入札参加者は、入札にあたっては、競争を制限する目的で他の入札参加者と入札価格または入札意志についていかなる相談も行わず、独自に入札価格を定めなければならない」としており、今回の業者間のやり取りはそれに抵触する可能性が指摘されている。
さらに同心得では「入札参加者は、落札者の決定前に、他の入札参加者に対して入札価格を意図的に開示してはならない」との項目もある。
この問題について、長濱副市長は「電話でこの業者の社長に確認したところ、実際にやり取りがあったことを確認した」と述べた。
調査方法について、長濱副市長は「議論してみないと分からない。建設工事については不正行為があればペナルティーがあるが、今回の問題がそれに該当するかどうかは現段階では分からない。ペナルティーを課すような場合は、指名停止基準のようなものがあるので、それに該当するかどうかで判断していくことになると思う」と話した。