従来提供情報求めず/情報開示請求
副市長が議会に説明
8月27日に開かれた市議会全員協議会の中で、議員個人への行政文書提供について情報開示請求が必要となる基準についてにガイドラインを示すよう求められていた長濱政治副市長は1日、議会に対し「基本的には情報開示請求が必要」としながらも、軽易な内容や従来提供してきた情報などは開示請求を求めない考えを示した。ただ、明確なガイドラインは示さなかった。
行政文書提供については市議会全員協議会の中で長濱副市長が「ケースバイケースで判断しなければならない」と答弁したことから、情報開示請求が必要となるケースについてガイドラインとなる基準を提示するよう求められていた。
長濱副市長は市議会9月定例会初日の議事終了後、説明に立ち、「行政情報を得るには基本的には市情報公開条例に基づき情報開示請求が必要」とした上で、「軽易な内容やすでに公開されている情報、従来提供してきた情報などについてまで開示請求を求めることは、実施機関として戒めなければならない」として、すべてにおいて開示請求を求めるものではないとの見解を示した。
ただし、開示請求が必要となる基準については「ケースバイケースで対応せざるを得ない。担当課と十分話し合ってほしい」として明確なガイドラインは示さなかった。
それに対し亀濱玲子氏は、担当課に資料提供を求めた際、庁議での決定事項として、議員個人が請求する場合は今後すべて開示請求を行うよう上司から指示を受けていると言われたことを指摘し、庁議での決定の有無をただした。
長濱副市長は今年2月の庁議の中で「目に余るような資料が出されていたためそれは注意し、議員から請求があったからといって何でもかんでも出すものではないと話した」としながらも、すべてにおいて開示請求を求めることを決めてはいないと説明。担当課がすべて開示請求が必要と言っている理由については「私が知りたい。庁議では決まっていない」とあらためて市としてそのような決定はしていないと主張した。
亀浜氏が「今の状態は、担当課が必要以上に締め付けるよう誤解していると捉えてよいのか」と尋ねたのに対して、長濱副市長は「そうではないかと思う」とした上で、今回、説明した内容については再度、庁議で確認する考えを示した。