新名所の誕生に期待/市天然ガス資源検討委
利活用の方策探る
第1回宮古島市天然ガス資源利活用検討委員会(委員長・長濱政治副市長)が7日、宮古島商工会議所で開かれ、受託事業所から利活用についてのさまざまな方策が示された。試掘地周辺の利活用については、保良川ビーチを核にした取り組みを示し、新たな名所の誕生を期待。近隣でもホテル建設の動きや温泉を利用したペンション建設も浮上していることを挙げ、波及効果の広がりを示した。
天然ガスについては、県が主体で県内3カ所(那覇市、南城市、宮古島市)で実施。宮古島市の試掘結果については、窒素分量が他の3カ所より多いものの、温度は70度超え。試掘3カ所では最も高温であることが明らかになり、市は「エネルギー利活用として十分期待できる」としていた。
検討委では、保良川ビーチを利活用の拠点とすることで、「宮古島海宝館」との連携が可能となることや、東平安名崎と連なる新たな観光スポットが創出できることを示した。
近くにはゴルフ場(オーシャンリンクス宮古島)があり、温泉の供給が検討できるほか、保良川の豊富な淡水湧き水と、70度を超える温泉、海浜は沖縄独自のタラソテラピー(海洋療法)を創造することができるとした。
宮古島全体を想定した利活用では、バイオエタノールの先進地であり環境モデル都市として認定を受けていることを強調。運輸部門での燃料に絞って検討することを要望した。
マンゴーハウスなどの冬季暖房への利活用など、農業への可能性も提示した。
開発については地下ダムへの影響を最大限に考慮すべきだとして、海岸線に沿った開発が望ましいとした。
検討委では今後、専門部会での意見を聞きながら、来年2月には取りまとめたい考え。
長濱副市長は「宮古に合った利活用方法を具体的に議論してほしい」と述べ、天然ガス資源を島の振興発展に結びつけていく考えを示した。