全国学力テスト 中学数学、理科は県上回る/宮古島市
小学無回答率は全国下回る/市議会一般質問で教育長公表
今年4月に実施された2015年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果、宮古島市の中学校の平均正答率は数学A・B、理科で県の正答率を上回ったものの、全国正答率との比較では小・中学校の全教科が下回った。平均無回答率では小学校全教科が全国を下回る好結果となった。開会中の市議会9月定例会一般質問で11日、佐久本洋介氏の質問に対し宮國博教育長が結果を公表した。
同調査は小学6年生と中学3年生を対象に4月21日、全国で実施。今回は従来の国語と算数、数学のA・Bに加え理科も行われた。
宮古島市の平均正答率は、小学校の国語Aが前年度比4・9ポイント減の66・9%、国語Bは7・2ポイント増の63・3%、算数Aは6・5ポイント減の74・9%、算数Bは14・9ポイント減の40・4%、理科は54・8%だった。
全国との差が最も小さかったのはマイナス0・3%の算数A、次いでマイナス2・1%の国語A。差が広かったのはマイナス6・0%の理科、マイナス4・6%の算数B。前年度の全国との差は国語Aがマイナス1・1%、国語Bはプラス0・6%、算数Aはプラス3・3%、算数Bはマイナス2・9%で、全教科で差が広がる結果となった。
中学校は国語Aが4・4ポイント減の69・9%、国語Bは15・1ポイント増の59・4%、数学Aは2・7ポイント減の57・2%、数学Bは16・4ポイント減の34・6%、理科は46・4%だった。
全国との差が最も小さかったのはマイナス5・9%の国語A、差が広かったのはマイナス7・2%の数学A、マイナス7・0%の数学B。前年度の全国との差は国語Aがマイナス5・1%、国語Bはマイナス6・7%、数学Aはマイナス7・5%、数学Bはマイナス8・8%で、国語Bと数学のA、Bで差が改善された。
無回答率は小学校の全教科が全国実績を下回ったものの、中学校は全教科が全国より高い結果となた。
宮國教育長は、小学校算数Aの正答率がほぼ全国水準で、無回答率は全教科で全国を下回っていること、中学校は国語A以外の正答率の全国との差を縮めたことなどを評価。理科については、小学校では自然事象についての知識や理解を問う問題、中学校では観察、実験の技術を問う問題で全国平均を上回る一方、科学的な思考や表現を問う問題は小、中学校ともに課題があるとの考えを示した。