情感込め切々と熱唱／９歳の松原一咲さん特別賞

元気はつらつと「伊良部トーガニ」を合唱する児童たち＝２６日、市伊良部公民館

　伊良部に古くから歌い継がれている民謡の歌唱力を競い合う「第１５回伊良部トーガニまつり」（主催・いらぶ観光協会、同まつり実行委員会）が２６日夜、市伊良部公民館で催された。歌い手２１人が、哀愁のこもった恋の叙情歌「伊良部トーガニ」を情感たっぷりに切々と熱唱した。審査の結果、最優秀賞に砂川敦さん（３５）＝城辺＝が輝いた。特別賞には９歳の松原一咲さん（南小４年）＝平良＝が選ばれた。

特別賞に選ばれた９歳の松原一咲さん

最優秀賞に輝いた砂川敦さん＝２６日、市伊良部公民館

　１月の伊良部大橋開通以降、初めての開催とあって島外から大勢の観客が訪れ、熱気にあふれた。今回は伊良部トーガニの部だけで行われた。島タウガニの部には申し込みがなかった。

　参加者の最年少は９歳、最高齢は７６歳。一人一人が三線の伴奏に合わせて男女の情愛を表現した、即興的な叙情歌を歌い上げた。観客らは、感動した様子で大きな拍手を送っていた。

　セレモニーでは、佐良浜小の５、６年生４５人が、三線の伴奏に合わせて息の合った伊良部トーガニを披露。元気はつらつの歌声と三線の音色が観客らを魅了した

　佐良浜・伊良部保育所の子供たちが伸び伸びと伊良部トーガニを合唱し、大いに盛り上げた。

　実行委員会の中村雅弘委員長、下地敏彦市長、市教育委員会の宮國博教育長が激励の言葉を述べた。

　祭りは、先祖が残した大事な文化遺産である伊良部トーガニの保存と継承を図りながら、祭りを定着させて伊良部観光の振興に寄与するのが目的で開催された。

　接近中の台風２１号の影響で、会場は佐良浜スポーツセンター広場から市伊良部公民館に変更された。