1次産業と観光基盤に
振興策で下地市長/きょう市制施行10周年
下地敏彦市長は1日の市制施行(合併)10周年に当たり30日、マスコミのインタビューに答えた。下地市長は今後の振興策について「農業生産を基盤とした島づくりが基本。これが安定すれば多くの食材が提供できる」と述べ、第1次産業と観光産業を基盤とした島づくりを強調した。均衡ある発展については、都市部と農村部の特性を指摘し「互いにすみ分けが必要」と述べた。
下地市長は宮古島市が抱える課題について、「1次産業をしっかりと支援するという施策を続けることが最大の課題」と述べた。
サトウキビ生産が県全体の5割近くを占めていることや、マンゴー、肉用牛などが県の拠点産地認定を受けていること、さらには漁業の振興などを示し、第1次産業を支援する方針を強調した。
「1次産業が安定すれば、多くの食材が供給できる。しかも鮮度あるおいしいものがあれば、観光客を誘客することができる」と述べ、1次産業と観光産業を基盤とする島づくりを目指すとした。
旧町村部(城辺、伊良部、下地、上野)から過疎化が進み、旧平良市に比べて地域振興が遅れているとの指摘に対しては、農業の生産性向上のためにさまざまな施策を実施していることを挙げ「農村部、漁村部、都市部それぞれに必要な施設を整備するのが均衡ある発展だと思う」と述べた。
宮古島の今後の振興については、「島の生態系を十分に意識しながらの施策が重要、むやみやたらな開発を続けていくのは島の将来には良くない」と話し、住環境や自然、生態系の保全に配慮した開発が必要だとの認識を示した。